素晴らしい秋晴れの日に、散歩しながら話すこと

素晴らしい秋晴れの日に、散歩しながら話すこと

秋晴れの素晴らしい天気なので、家の中にいるのがもったいなくなって散歩に出かけました。明日更新のWeb連載も半分ほど書けたので、後は今日の午後に頑張ることにしましょう。

それにしても、よく晴れて良い天気です。晴れているだけではなくて、暑くないのがいいですね。カラッと涼しい。1年中こんな日だったらいいのに、と言いたくなる天気です。

1年のうち、こういう天気が何回かあるものです。春に数日、秋に数日。

散歩に出たくなった理由の1つは、秋の良い天気にありますけれど、もう一つの理由は、昨日編集部に今書いている本の原稿を送ったことにあります。

まだまだやるべき作業は無数にあるので、なかなか「一段落」とは言えませんけれど「一区切り」位は言えそうな気がします。少なくとも、現時点の原稿が編集部に渡ったので、バックアップ効果は大きいですね。

そうか、せっかく散歩に出たんだから、最近少し狂ってきているメガネを調整するチャンスでもあるのか。まあ、今日はいいかな。

今年の夏は大変暑かったので、朝の散歩は日の出前後に行っていました。あれもなかなかよかったですね。私はいつも、「ガーデンコース」と個人的に呼んでいるコースを散歩しています。

森を抜けたり、街を抜けたり、はたまた駅前を通ったりと変化に富んだコースは楽しいです。

散歩するときには(ちょうど今やっているように) iPhoneの音声入力で文章を書きながら歩いています。もちろん、交通安全には注意していますが、そもそもあまり車が通ってないので危険はありません。

歩きながら、そのとき、心に浮かぶものをそのまま言葉にするのは楽しいものです。何だったら、それが楽しいので散歩に出かけるまであります。

心にうつりゆく由無しことを書くことの気持ち、徒然草にも書かれている心情は、現代の多くの人にも共感されると思います。

文章を書くことは「アウトプット」と表現されることが多いですけれど、そしてそれが間違っているわけではありませんが、アウトプットと表現すると、どうしてもインプットとの対比を考えてしまいます。でも、心に浮かぶことをこうやって話すのは、インプットと対比されるアウトプットとは違うんじゃないかなと感じます。そんなふうに思いませんか。

エクスプレスの方がアウトプットよりも近いかもしれませんね。でも、決して何かを表現するという気持ちが先にあって話しているのではないとも思います。自分の中にあるものが「出てくる」もしくは話すことによって「引き出されてくる」という感覚があります。

こうやって歩きながら、心に浮かぶものを言葉にする楽しさは、その「自分の中から引き出されてくるものを見る楽しさ」なのかもしれません。

#結城浩のひとりごと

2023-10-12 11:15:36 +0900

この文章は、音声入力を利用して結城浩のマストドンに投稿したものです。

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結城浩(ゆうき・ひろし) @hyuki


『数学ガール』作者。 結城メルマガWeb連載を毎週書いてます。 文章書きとプログラミングが好きなクリスチャン。2014年日本数学会出版賞受賞。

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