実績は嘘をつかない/実績ベースの進捗管理


実績は嘘をつかない/実績ベースの進捗管理

本を書くことに限りませんが、大きい作業をするときには進捗を管理するための表をつくります。ほとんどの場合、作業者は私1人なので、いわゆるガントチャートのようなものまでは作りません。私がよく作るのは、TODO管理のためのスプレッドシートです。

単純に章と日付が書かれている2次元の表で、それぞれのセルには残りの作業の個数が書かれています。作業をすると、残りのTo Do個数が減っていきますので、セルに書かれている数字は日付が進むごとに減っていくことになります。

個数を集計したセルも用意しておいて、そこを見ると、残りのすべてのTo Doの個数がわかるようになっています。基本的には時間が過ぎると減っていくわけですが、新しいTo Doが増えたりすると数字もまた増えることになります。

この話題は、結城メルマガにも書きましたが、to Do管理の手間をできるだけ少なくしつつ、全体の残り作業を実績ベースで管理するのにはとても良い方法です。

作業をしていると、つい、自分がスーパーマンになって、残り100個のTo Doも1日で解決だ!みたいに盛り上がった気持ちになることがあります。

でも、実績は嘘をつきません。

たとえばこれまで1日10個しか解決できなかったとしたら、特別な理由がない限り、それが急に100個になることはありません。20個になることはあるかもしれませんけれど、そこで使った時間のしわ寄せが次の日にやってきて、次の日は0個になるかもしれません。

ですから、「実績は嘘をつきません」と自分で唱えておく方が無難です。逆に言うと、その実績程度の結果は今後も出る可能性があることを意味していますから、おおよその予測がつきます。それはとても大きな支えとなるでしょう。

進捗が大きいことを自覚すると、嬉しくなるのは確かです。進捗が出ないと悲しくなります。でも大事なのは、進捗を「把握」していることだと思います。

進捗を把握できていないならば、進捗が出たとか進捗が出ないとか言う認識自体に信用がおけなくなると言えるでしょう。そして進捗がある程度定量的に把握できていないならば、いつまでにできるという予測がその分だけ信用できないものになるでしょう。

ですから、嘘をつかない実績を自分の手元に残しておくことはとても大切です。もちろん、その嘘をつかない実績を見て「めげない」ことも大切です。

自分が今直面している問題の進捗を見て、めげるというのはだれしもあることです。そんなときは、もう何年も前の自分の作業の進捗表を見るのも1つの方法です。

既に終わった作業に関する進捗表を見ても、心が痛むことはあまりありません。痛まないわけではありませんが、冷静に受け止めることができます。そして「なんだかんだ言っても、ここを乗り切ってきたのだな」という気持ちになります。

進捗が出ても思い上がることなく、進捗が出なくてもめげることなく進む。

嘘をつかない「実績による進捗管理」は、めぐりめぐって自分の作業を安定して継続するものに変えてくれると思っています。

朝の散歩をしながら、そんなことを考えていました。

この文章は、音声入力を利用して結城浩のマストドンに投稿したものです。 もし気に入っていただけたなら、ぜひマストドンでフォローお願いします。

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2023年02月03日(金)08:21:25